Pythonの基本的なライブラリは、標準でPythonインストール時に入っていますがPypiと呼ばれるサードパーティーのライブラリの無料リポジトリが公開されています。
pythonのメリットである、豊富で強力なライブラリは、ほとんどここからpipコマンドなどでインストールすることで簡単に使用することができます。pythonの標準ではないライブラリでよく使用する代表的なライブラリとしてpandas/openpyxlなどがあります。今回は、環境構築時に必ず使用するといっていいpipコマンドについてまとめてみました。
※Anacondaで構築した場合は、別のcondaコマンドを使用する必要があるので注意が必要です。
知っておきたいpipコマンド
pipコマンドは、ターミナルで実行します。基本的に以下のコマンドを覚えておけば事足りると思います。
コマンド | 用途 |
---|---|
pip install ライブラリ名 | 指定したライブラリのインストール |
pip uninstall ライブラリ名 | 指定したライブラリのアンインストール |
pip install -U ライブラリ名 | 指定したライブラリをアップデート |
pip freeze >requirements.txt | インストール済みのライブラリをテキスト出力 |
pip install -r requirements.txt | 一括インストール |
pip list | インストール済みライブラリの表示 |
インストール済みライブラリの確認
pip listコマンドでインストール済みのライブラリが一覧で表示されます。
pip list
pythonをインストールした直後にたたくと以下の状態になっていて,pipとsetuptoolsの二つがインストールされた状態です。
Package Version ---------- ------- pip 22.0.4 setuptools 58.1.0
インストール
pip install ライブラリ名でライブラリをインストールできます。
※以下はpandasをインストールする場合
pip install pandas
インストール後にpip listコマンドで確認するとpandasがインストールされていることが確認できます。pandasをインストールするとpandasに依存するライブラリも自動で一緒にインストールされます。
Package Version --------------- ------- numpy 1.22.3 pandas 1.4.2 pip 22.0.4 python-dateutil 2.8.2 pytz 2022.1 setuptools 58.1.0 six 1.16.0
アンインストール
pip uninstall ライブラリ名で不要なライブラリをアンインストールできます。
※以下はpandasをアンインストールする場合
pip uninstall pandas
アンインストール後にpip listコマンドを実行するとpandasがインストール済み一覧から消えていることが確認できます。
※pandasに依存しているライブラリは、アンインストールされない。
Package Version --------------- ------- numpy 1.22.3 pip 22.0.4 python-dateutil 2.8.2 pytz 2022.1 setuptools 58.1.0 six 1.16.0
インストール済みのライブラリをテキスト出力
freezeを指定すると、これまでにインストールしたライブラリが一覧で出力されます。結果をrequirements.txtにリダイレクトして、別の環境に同じライブラリを一括インストールするときなどに使えます。
pip freeze >requirements.txt
一括インストール&アンインストール
上のpip freezeで出力したライブラリの一覧のテキストファイルがあれば、それを一括でインストール、アンインストールをすることもできます。 -rオプションをつけて出力したテキストファイルを指定します。
#一括インストール
pip install -r requirements.txt
#一括アンインストール
pip uninstall -r requirements.txt
知ってると便利なpipの使い方
複数のライブラリを同時にインストールしたい
複数のライブラリを指定したい場合は、半角スペースで区切って記述する。アンインストールも可能です。
pip install ライブラリA ライブラリB
pipの依存関係に問題がないかチェックする
pipでインストールしたライブラリの依存関係に問題が発生していないかチェックするには以下のコマンドを実行します。
pip check
#正常な場合 No broken requirements found.
例えばpandasをインストール後に誤ってpandasが依存しているnumpyをアンインストールしてしまった場合は、pip checkを実行すると以下のようなエラーが表示されます。
#依存関係の問題があった場合 pandas 1.4.2 requires numpy, which is not installed.
pip自体のバージョンを知りたい
小文字ではなく大文字である必要があります。
pip -V
------------
pip 22.0.4
pipをバージョンアップする
pipをバージョンアップしたい場合は以下のコマンドを実行します。
pip install -U pip
まとめ
- pipは、Pypiという外部リポジトリのインストール管理を行うライブラリ
- インストールはpip installコマンドを使用する。
- アンインストールはpip uninstallコマンドを使用する。
- インストール時は依存しているライブラリも一緒にインストールされる。
- アンインストール時は、依存しているライブラリは削除されない。
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